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Miyajima INDEX
見落としがちな近代和風建築
DATA
■設計:大江新太郎
■施工:清水組
■所在地:広島県廿日市市宮島町
■用途:資料館
■竣工:1934年
■規模:延床面積808m2
■構造:RC造1階
付近の地図(mapion)
厳島神社に奉納された宝物を展示する施設。観光客の多くは全く見向きもしないが、これは戦前に設計されたいわゆる近代和風建築の一つであり、既に築80年近い歴史的建造物だ。

関東大震災(1923年)以降、国内では耐震・耐火に優れたRC(鉄筋コンクリート)の普及が進んだ。当時の建築界では、「RCを使って日本らしい建築デザインは可能だろうか?」という議論が生まれ、そこからコンクリート和風建築というスタイルが出現した。例えば旧歌舞伎座(岡田信一郎)、東京国立博物館(渡辺仁)、明治神宮宝物殿(大江新太郎)など。広島市内だと比治山の頼山陽文徳殿がある。

さて、話を宝物館に戻そう。本作はコンクリート和風建築としては保守的だ。コンクリートならではの新しい造形にチャレンジしているわけではなく、柱・梁の太さや配置に至るまで、木造建築の”かたち”を忠実にコピーしている。コピーだから簡単というものではなく、設計には木造・RC両方への深い理解が求められたはずだ。経験豊富な大江(*1)だからできた仕事と言えるかもしれない。

内部は撮影禁止なので撮っていないが、窓まわりのディテールなど、グッと来るのでぜひご覧あれ。なお、内部に展示された平家納経はレプリカだが手の込んだもので、一見の価値がある。
厳島神社宝物館
Itsukushima Shrine Museum

#1:ファサード

#2:エントランス見上げ
[参考文献・サイト]
1) 日本建築学会(1998)「総覧 日本の建築 第8巻」 pp211

[補注]
(*1) 大江新太郎は社寺を得意としており、日光東照宮の修繕や明治神宮の造営に関わった。建築家大江宏の父でもある。

[行き方ガイド]
JR「宮島口」駅または広電「宮島口」駅から連絡船で10分ほどで宮島桟橋。さらに徒歩15分ほど。厳島神社回廊の出口近くにある。

[見学ガイド]
開館時間 8:00〜17:00、 入館料 300円
作成:2011/5/14 最終更新:2011/5/14 作成者:makoto 使用カメラ:NikonD90
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