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佳作だが立派なデザイン物
DATA
■設計:日建設計
■所在地:広島県広島市西区観音本町1-1-1
■用途:事務所・研修施設
■竣工:1969年(昭和44年)7月
■規模:敷地面積3363m2 建築面積2170m2 延床面積7131m2
■構造:RC造 地上6階 塔屋2階
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天満川・国道2号線に沿って建つオフィス及び研修施設。市と県の医師会が入居している。最近国道2号の高架道路ができてしまったので、ファサードを拝みにくくなってしまった。
敷地は川沿いでやや高低差があるので、幹線道路からのメインアプローチを2階に上げてデッキ状とし、手前に講堂のボリューム、奥にオフィスを配置。デッキ下や前庭などは増築用のスペースとして残しておいたように思われ(推測です)、そこに研修室らしきものが増築されている。

一般の人から見ると全然普通の建物に見えるかもしれないが、これもれっきとした「デザイン物」だ。最近の同種の建物は機能とコストしか気にしておらず見るに耐えないものが多いが、この建物は明らかに「見栄え」を気にしていて、随所に設計者の力が入っていることが分かる。具体的にはPCパネルによるファサードの表情付け、ロビーや階段の造形など。
ガラスだらけの軽い建物も良いけど、こういうコンクリートらしい造形の魅力も捨てがたい。


赤レンガや装飾的な建物は保存への気運が得られやすい(広島の場合は被爆建築であれば更に「残すべき」との声が高まる)が、実は戦後から高度成長期にかけての建物もそろそろ歴史的建物の範疇に差し掛かっている。広島の平和記念資料館と世界平和記念聖堂が重文指定されたのは象徴的な出来事と言えるだろう。
しかしながら、耐震性やアスベストなどの理由を付けられて多くの戦後生まれの建物が消えつつあるのは事実で、ある時期より古いものだけが改修されて残る「逆転現象」が生じている。

もちろん私も全部残せというつもりはない。この建物の場合は文化財級という程ではなく、公共建築でもなく、有名建築家の作品でもないので、現実問題として近い将来取り壊されるのはやむを得ないと思う。だが、壊してマンションにすればそれで良いのか、今一度考えてみる必要はありそうだ。


広島医師会館
Medical Association Building

#1:幹線道路からのメインアプローチ。ここが2階平面に相当。

#2:講堂の側面

#3:外壁はPCパネル?

#4:間近に高架道路がある

 #5:ロビー内の階段

 #6:階段室の造形

#7:ロビー空間。右奥は講堂の客溜まり
[参考文献・サイト]
1) 広島県医師会ウェブサイト
2) 日建設計(1980)「日建設計の歴史」
3) 雑誌「建築画報」1973年6月号

[行き方ガイド]
広電「舟入本町」電停から徒歩5分
広電バス(緑色のバス)「広島西飛行場行」に乗車。「新観音橋西」バス停下車

作成:2007/1/4 最終更新:2007/5/4
作成者:makoto 使用カメラ:NikonD70
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