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都市型複合施設の良作
DATA
■設計:NTT都市開発(統括)+日建設計(ホテル棟)+日総建(商業棟)
■所在地:広島県広島市中区基町6-78
■用途:ショッピングセンター、ホテル、ホール
■竣工:1994年3月
■延床面積:166191平米
■構造:地下SRC造 地上S造(一部SRC造)、地上35階 地下2階
■付近の地図(mapion)
広島の都心、紙屋町に建つ中四国最大規模の都市型大型複合施設。ホテル、100店が集積する商業施設「Pacela」、そごう、イベントホール等から構成される。特に高さ150mの高層棟は広島で最も背の高い建築物であり、ランドマークとして重要な建物となっている。

建築としての見どころはホテルと百貨店の間、専門店街「Pacela」と一体になったアトリウム(photo#2)であろう。アトリウムと名の付くものは全国各地で見ることができるが、多くの場合、容積ボーナスのみを狙っていることがバレバレの、やる気のないデザインであるという印象を受ける。だがここでは空間をカーブさせることで奥行き感や界隈性を演出し、敷地の奥深くに訪問者を引き込むことに成功した。付加価値のある商業施設を指向した結果が空間に現れたと思われるが、もしこれが欠けているとこの事例は敷地に対する最適解とはなりえない。つまりアトリウムはこの場所に無くてはならない存在なのだ。

舗装材から各種サイン、さりげなく置かれたベンチに至るまで意識して高級感・グレード感を演出している点も見逃せない。ディテールが安っぽいと建築意匠が巧みでも全体として良い結果にならないわけで、設計段階において施設や来街者のイメージを設計者と商業プランナーとクライアントの間で共有できたのだろう。
事業定借で建てられたプレハブ建築のアウトレットモールとは対極にある、ほどよい高級感を与えられた商業施設であると感じる。

全国にある同種の施設の中ではトップ集団に属していると思うが、もちろん残念な点もある。まず、1階平面から「アトリウムの奥にスカイパティオが控えている」気配を感じにくい点。スカイパティオにアプローチする直前の空間のデザイン密度が甘く、イマイチ納まっていない(と思う)点。サンクンガーデンの位置づけが中途半端で、結局アストラムからの通り抜け動線としてしか使われていない点(どうせなら地上広場をもっと広げるべきでは?) …といったところ。

全体としてはとても良くできているので商業施設設計のお手本として見に行く価値はあるだろうと思う。



[参考文献・サイト]
1) 広島そごう
2) pacela http://www.pacela.jp
3) リーガロイヤルホテル広島 http://www.rihga-hiroshima.co.jp/top.html

[行き方ガイド]
路面電車: 広電「紙屋町西」「紙屋町東」から徒歩1分。
バス: 「広島バスセンター」「紙屋町」「県庁前」の各バス停から徒歩1〜3分。バスセンターは広島そごう本館内部にある。

基町クレド
Motomachi Cred

#1:右がホテル棟、左が百貨店、中間部が専門店街

#2:アトリウムの屋根。カーブさせることで奥行き感を表現している。

#3

#4

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#7:空中庭園”スカイパティオ”へのアプローチ

 #8

#9:空中庭園

 #10:サンクンガーデンもある

#11:1階平面には十分な「引き」が確保されている。ついでにそごう本館もセットバックしてくれないかなぁ…

 #12:pacelaの案内板
作成:2002/8/2 最終更新:2009/12/14 作成者:makoto 使用カメラ:Canon PowerShotG3, Nikon D70, Nikon D90
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