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写真日記
 2004/03/15 オールド広島を歩く その1:宇品・段原編

宇品ショッピングセンター外観。従前は「宇品ショピングセンター」だったと思われる。いいねぇ。
鬼のような気合いで歩きまくる。

まずは以前から気になっていた「宇品ショッピングセンター」へ。予想通りの濃い空間だった。プランニングの段階からこの濃さを狙ったはずはないから、雑木林が育っていくように、時を経て土地の記憶を重ねていくうちに空間が自然と形成されたのだと思う。ただし空間を育てる人間の心の中にあるデザイン規範というか価値観は今の人とは若干違うから、仮に今全く同じ箱をこさえて放置したとしても全く同じ空間にはならないだろう。だから今の姿をよく見ておく必要がある。

例えばここを壊して共同ビルを建てる必要に迫られたとして、この空気を再現できるだろうか? 再現させるために建築には何が出来るだろうか? でも火災への対応を考えると無理だろうなぁ。


宇品ショッピングセンター内部。

 波止場公園の塔の内部

南道路建設のため、街区ごと消滅しかかっている

 国鉄宇品線の跡。一応地霊への配慮はあるけど…。
そのまま港周辺をウロウロ。いよいよ宇品線宇品駅のプラットホームが撤去され、オールド広島を語る大きな地霊が完全に消滅するようだ。

別の区間ではレールを再利用したオブジェが置かれているけど、これだけだと大陸侵攻の根拠地として栄えた往事の姿を知ることはできない。やらないよりはマシといった程度か。それよりその周辺にず〜っと続いている廃線跡の空地の方が説得力がある。


段原の街角。車のすれ違いは困難。木造密集が広がっている。

 同じく段原。いい家を見つけると思わずニヤリとする。

河岸緑地のオブジェ。ひどすぎ。
勢いで段原へ突入。このエリアは比治山が爆風を遮ったために戦災を免れ、逆に近代的な街路網の整備から取り残された。戦後は土地区画整理事業(国内最大規模)が莫大な時間と労力を費やして実施されており、比治山に隣接する地区(サティ周辺)は終了、広幅員街路や共同溝が整備された。

次はさらに東側の番だったのだが、こちらは諸般の事情により頓挫してしまっている。
建て替えもできずインフラも整備できず、という課題の多い地区だが、戦前の空気を残す貴重な”オールド広島”ということで、今回歩いてみることにした。他の写真やコメントは特集ページに載せるのでそちらを見て頂きたい。


最後に河岸緑地のオブジェを撮る。いやー。ひどすぎっす。オブジェ自身のデザインの善し悪しではなくて、この場所にこれかよっていう強烈な違和感が。イベントで一時的に置くのは分かるけど、これを都市ストックの追加とは思えないねぇ。

行政は基本的に100年の評価に耐える都市ストックを指向していれば良い。この手のアートはよほど有能なコーディネーターが入るか(例えば直島のように)、市民の十分な合意があるかでないと、まず確実に失敗する。こんなもん作る金があれば木を植えた方がマシだったように思うのは私だけだろうか?

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